LGBT法連合会

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【声明】いわゆる「事実婚」に適用される法令の同性パートナーへの適用に関する政府検討の結果について

2025.09.30

お知らせリリース

2025年9月30日

【声明】いわゆる「事実婚」に適用される法令の
同性パートナーへの適用に関する政府検討の結果について

一般社団法人 性的指向および性自認等により困難を抱えている
当事者等に対する法整備のための全国連合会
(略称:LGBT法連合会)
代表理事・理事一同

 

 2025年9月30日、共生社会担当大臣は、「事実上婚姻関係と同様の事情にあった者」と同一または類似の文言を含む法令のうち、新たに9つの法令において同性パートナーが対象に「含まれ得る」と発表した。あわせて、同性パートナーが対象に「含まれ得る」とされていない法令(主に社会保障関係)について公表した。これにより、2025年1月21日に発表された24の法令と併せ、計33の事実婚に適用される法令において、同性パートナーが対象に含まれ得るという解釈が示されたことになる。
 当会は、この結果を一歩前進であると一定の評価をする。2024年3月26日の犯罪被害者給付金に関する最高裁判決を契機として政府が行った検討の結果、33の法令において同性パートナーを事実婚関係と同等に位置づけたことは、平等な権利保障に向けた前進であり、性的マイノリティ当事者を勇気づけるものといえる。今回、新たに同性パートナーが含まれ得るとされた法令は、災害弔慰金の支給等に関する法律(災害弔慰金の支給対象に同性パートナーを加える)、などである。

 一方で、社会保障関係の法令を中心に、120の法令において同性パートナーが「含まれ得る」とされていないことについては承服し難い。
 政府は、この間の国会審議において、社会保障関係の法令を同性パートナーに適用しない理由として、異性間の事実婚については民法上の協力扶助・同居義務の規定が適用されるという判例が確立しているのに対し、同性カップルには同様の判例等が確立していないことを挙げている。
 しかしながら、民法及び社会法の歴史的展開を見ると、事実婚に協力扶助等の規定が適用されるという判例の確立に先行して、遺族保障などの社会保障制度が事実婚にも適用されてきた。加えて、民法上婚姻が認められていない間柄(重婚的関係、近親婚等)についても、一定の条件のもとで事実婚として扱い、社会保障制度の一部を適用している。以上のような経緯及び社会保障制度の目的を踏まえて、あらためて検討が行われることを強く希望する。
 また、地方自治体においては、今回含まれ得るとされた法令と類似する制度をはじめ、法律婚・事実婚を対象とする各種の法令・制度(特に、被害者・被災者支援関係、住宅関係など)について、最高裁判決の趣旨を踏まえて、同性カップルが対象から排除されていないかどうか、検討が行われることを望みたい。

 当会は、今回の政府発表を踏まえた法の運用を注視するとともに、その意義を広く社会に周知啓発を進めることにより、一部法令で同性パートナーが事実婚関係と認められた意義を多くの当事者とともに噛み締め、連帯の力を確かめ合いたい。引き続き当会は、差別のない平等な権利保障の確立に向け、働きかけを継続していく所存である。

以上

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