(一社)LGBT法連合会では今後の立法府の性的指向および性自認に関する取り組みを考える上で、政党のリーダーを決めることとなる選挙においても、各候補者がどのようなお考えをお持ちであるのか、広く社会に共有するため、2018年よりアンケートを実施してまいりました。
この度、当会では2021年度自由民主党総裁選挙にあたって「性的指向・性自認に関する総裁選挙アンケート」を実施致しましたので、結果をご報告いたします(アンケート回答締め切り日:2021年9月21日)。
引き続き、当会では与野党かかわりなく、いわゆる「党首」の選挙が行われた場合に、その候補者に対して、アンケートを実施してまいります。性的指向・性自認に関する差別のない社会の実現に向け、関係各位でご確認、ご参考としていただければ幸いです。
性的指向・性自認に関する党首選挙アンケートの見本はこちら
【アンケート結果(回答順)】
問1 性的指向・性自認に関する課題は人権問題であると考えていますか?
高市早苗候補:1.人権問題であると考えている
野田聖子候補:1.人権問題であると考えている
河野太郎候補:1.人権問題であると考えている
岸田文雄候補:1.人権問題であると考えている
問2 今回の貴党の総裁選挙の貴殿の公約に、性的指向・性自認に関する項目(「LGBT」や「SOGI」などに関する事項)は入っていますか?もし入っていないとしても、今後お取り組みをされますか?
高市早苗候補:4.その他(自由記述:自民党で合意した理解増進法案の成立に取組むべきです。)
野田聖子候補:1.公約に入っている
河野太郎候補:2.公約に入ってはいないが、今後取り組む
岸田文雄候補:3.その他(自由記述:既に超党派議連による理解増進法案が党において議論されており、引き続き丁寧に党内の合意形成に努めていく)
問3 性的指向・性自認に関する差別は存在すると考えていますか?
高市早苗候補:1.差別は存在すると考えている
野田聖子候補:1.差別は存在すると考えている
河野太郎候補:1.差別は存在すると考えている
岸田文雄候補:1.差別は存在すると考えている
問4「性的指向・性自認による差別をしてはならない」と明記した法律を制定するおつもりはありますか?
高市早苗候補:3.その他(自由記述:差別の定義を明確にすることが必要不可欠です。)
野田聖子候補:1.制定するつもりである
河野太郎候補:3.その他(自由記述:国会において広く議論され、結論を出していくことが何より大切。総裁になったとしても、その原則に変わりはない。一人の政治家としては性的少数者への理解増進を図る法案については、差別の定義についての提起もあると承知しており課題を乗り越え、あらゆる差別を根絶することを目的として、今後国会において積極的に審議されるべきだと考えている。)
岸田文雄候補:3.その他(自由記述:既に超党派議連による理解増進法案が党において議論されており、引き続き丁寧に党内の合意形成に努めていく)
問5 超党派LGBTに関する課題を考える議員連盟で今年5月に与野党合意に至った法案について賛成ですか反対ですか
高市早苗候補:2. 反対(差別の定義が曖昧で、当事者含め多くの懸念の声がありました。)
野田聖子候補:1. 賛成
河野太郎候補:3.その他(自由記述:党の手続きにおいては了承に至っていないと理解しており、議論をクリアして推進したい。)
岸田文雄候補:3.その他(自由記述:個性と多様性を尊重する社会を目指し、性的少数者の方々への理解を増進するとの同法案の意義は理解しており、同法案について、引き続き丁寧に党内における合意形成に努めていく。)
問6「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」は、前回改正(2008年)から13年が経過しており、3年の見直し規定が履行されていません。現行の規定には国際的にも批判が集まっています。改正するおつもりはありますか?
高市早苗候補:3.その他(自由記述:全ての人が暮らしやすい社会にするため、丁寧かつ慎重な議論が必要です。)
野田聖子候補:1.改正するつもりである
河野太郎候補:1.改正するつもりである
岸田文雄候補:3.その他
以上
(参考)過去の党首アンケートの結果はこちらからもご覧いただけます。
・2018年
・2020年