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市議会議員による「同性愛は異常」発言に関する声明

2015.11.30

リリース

2015年11月30日

市議会議員による「同性愛は異常」発言に関する声明

性的指向および性自認等により困難を抱えている当事者等に対する
法整備のための全国連連合会(略称:LGBT法連合会)
共同代表一同

 11月29日、神奈川県海老名市の市議会議員が、同性愛を「異常人間の行動」とSNS上で発言した。その後、この発言を問題視する報道がなされると、同市議は酒に酔ってふざけて書いたと釈明したと報道を通じて聞くところである。同性愛が異常であるとの主張は、医学的にも生物学的にも誤りであり、公職にある者が性的指向を理由とする差別発言は断じて許されるものではなく、強く遺憾の意を表明する。

 1997年に東京高裁は行政当局としては、少数者である同性愛者を視野に入れたきめの細かい配慮が必要で、同性愛者の権利・利益を考えなければならない。そうした点に無関心であったり、知識がないということは、公権力の行使者として、当時も今も許されることではないと判決を示している。一方で、日本社会では未だ差別や困難は、依然根強く、払拭されていない。かつて性的指向が非典型であることを、異常性などと誤った情報として流布されたこともあり、多くの人は未だ正確な知識を得られていない。そうした中で、11月28日に発表された文部科学省の科学研究費による、日本初の意識調査「性的マイノリティについての全国調査:意識と政策」で明らかにされたように、性的指向や性自認による差別や困難に関しては、親や友人など身近な人の差別意識や拒否感が依然強いのが実情である。今回の発言は、多くの性的指向や性自認で困難を抱える人びと、特に子どもたちを深く傷つけ、自殺念慮を抱かせる恐れが憂慮されるものである。こうした子どもたちに対して、適切な支援、また周囲の人びとへのいっそうの研修や教育啓発がなされる社会の体制作りは、一刻の猶予も許されない。

 また、こうした差別発言は、例え酒に酔ってなされたものであっても、到底許されるものではない。いわゆる「飲み会」などにおける性的指向や性自認に関する差別発言は、多くの人を傷つけ、メンタルヘルスを害し、時に自死へ追いやることもあり、職場等における看過できない重大な困難である。セクシュアルマイノリティの相談を全国規模で受けている『「よりそいホットライン」平成26年度報告書』によれば、差別等のリスクを恐れてカミングアウトできないことにより、性的指向や性自認で困難を抱える人の約6割が人間関係で悩みを抱え、そのことがいじめやハラスメントに発展するケースが指摘されている。こうした悩みを職場で抱える人のうち、約7割に自殺念慮があり、約4割に自殺未遂歴があると指摘されている。このような深刻な実態を顧みない発言は看過できるものではない。

 LGBT法連合会では、今回のような差別的言動や不利益取扱いの未然防止・禁止、ならびに各自治体における支援体制の構築を求めた「LGBT差別禁止法」(私案)を発表し、国会における超党派の「LGBTに関する課題を考える議員連盟」へ提出している。日本においても性的指向や性自認に基づく差別が解消されるとともに、適切な支援がなされる社会を作るべく、一日も早い「LGBT差別禁止法」の法制化を強く望むとともに、海老名市を含む全国の自治体において、地域における性的指向と性自認の差別解消に向けた施策の推進を強く求めるものである。

問い合わせ先:
〒113-0033 東京都文京区本郷1-35-28-302 オフィスパープル
共生ネット事務所内 LGBT法連合会 担当:綱島
TEL:050-3736-7397 E-Mail:info@lgbtetc.jp  HP:https://lgbtetc.jp

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